一 行くぞかけるぞ 疾風のように 野を越え 山越え 隠密剣士
ハッシイ ハッシイ
愛馬とばして 雄叫び高く 悪を倒して 去っていく
曠野の空に 砂煙り
二 今日は蝦夷地よ 明日は伊賀に 神出鬼没の 隠密剣士
ハッシイ ハッシイ
愛馬とばせば 魔神もふるえ 抜けば猛虎も ひれ伏して
勝どきあげる 朝の空
三 丸く治まる 平和の春を 胸に一筋 隠密剣士
ハッシイ ハッシイ
愛馬いななく 日本晴れの 風はどこやら 東から
正義に映える 陽の光り
TBSテレビで昭和37年10月から昭和40年3月まで、放映された。「月光仮面」(昭和33~昭和34)「豹(ジャガー)の眼」(昭和34~昭35)につづく宣弘社制作、武田薬品提供である。(「豹の眼」の後、宣弘社は日本テレビの「怪傑ハリマオ」「恐怖のミイラ」を作っていた。)
「隠密剣士」は、子供たちの間に忍者ブームを巻き起こした、将軍の血を受け継ぐ秋草新太郎(大瀬康一)が忍者相手に戦い始めるのは全十部のうち第二部「忍法甲賀衆」から、第1部はアイヌのお話で評判は良くなかった。おなじみの伊賀忍者・霧の遁兵衛(牧冬吉)が登場するのはその次の第三部「忍法伊賀十忍」からだった。シリーズの後半になると、秋草新太郎めがけて強敵忍者が一人ずつ戦いを挑んでくる。それを霧の遁兵衛と協力して打ち破っていくというストーリーだった。
日曜日の夜7時から30分間の放送が楽しみだった。楠の木子供会でバス旅行に出かけた帰り、番組を観られるのか気をもんだ記憶がある。少年マガジンの表紙にもなっている。