団塊の世代にとって丹下左膳といえば、昭和33年東映映画公開の大友柳太郎であります。以後、五作の大友左膳が製作されたのです。大友柳太郎は、豪快な左膳を演じてくれました。
そしてもう一人の左膳は、大河内傳次郎でしょう。続丹下左膳の大河内傳次郎は二役(丹下左膳と大岡越前守)をこなし、すさまじい狂気の左膳を見せてくれました。
「あんた 態度がでかいと思ったら 顔まででかくなっちゃったの?」
「お藤 ゆんべ飲み過ぎて 少しむくれているだけじゃ 黄疸も出ておる」
しかし、天才山中貞雄が撮った「丹下左膳余話 百万両の壺」(昭和10年公開)の左膳は、優しくユーモラスな左膳で、原作者 林不亡の逆鱗に触れたそうです。お藤役は 元芸者で粋な喜代三さん
<誤>
まん中にあるのがこけ猿の壺デス 壺の金魚を食った後の図
「ちょっと小骨があったワネ」
<正>
「お藤 今度はフライにしてくれ」