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Channel: 花の四日市スワマエ商店街
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小津安二郎再発見「晩春」

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いよいよ小津安二郎再発見の最終回「晩春」です。
     
娘の紀子(原節子)と二人で暮らす大学教授の周吉(笠智衆)は、27歳になって未だに嫁に行く意志を見せない紀子のことを心配していた。
周吉の妹 まさ(杉村春子)も、紀子に縁談を持ち込むが、なかなか彼女は首を縦に振らない。
一方でまさは、周吉の再婚相手として格好の未亡人(三宅邦子)を兄に引き合わせる。紀子は自分の結婚よりも父の再婚話のほうが気になりだすが?
原作は広津和郎の短編「父と娘」。
娘の縁談、親の孤独という戦後の小津作品の中で繰り返されるテーマが、この作品で確立した。
小津はサイレント映画時代に何度もコンビを組んだ野田高梧と久々に共同脚本を書き、二人の脚本コンビはこの後遺作の「秋刀魚の味」まで続くことになる。
原節子がヒロインの紀子役で小津映画に初出演。その輝くばかりの美しさと、父親を演じた笠智衆に対する微妙な愛情を見事に表現した。また、この作品で初参加した杉村春子は、戦後の小津映画に欠かせない女優になっていく。
     
この映画で小津安二郎は原節子にすっかり惚れ込んだのではなかったでしょうか?最後に、旅館のシーンで笠智衆と原節子が枕を並べて寝るシーンがあります。物議を醸している場面ですが、近親相姦的な意味合いを述べる評論家もいるようです。それほど原節子を好きだった小津監督は、床の間に飾られた一輪挿しの長い長いショットに、沈静の意味を込めたといわれております。
3月23日(金)午後6時30分より、スワセントラルパーキング2階会議室での上映です。

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