ここに「旧四日市市内 東海道往来」増田武夫著という本がある。昭和54年発刊とあるから、30年以上前のことだ。うっすら記憶にあるのは、当時おやじを訪ねてきた人がいて(それが増田さんだった)、御大典(昭和4年)当時の商店の並びを話し合っていた。ひとりの人の、地道な苦労が実ったのがこの本で、昭和天皇即位の頃の東海道が再現されていた。増田さんはその後、浜往還の町並みの本も出された。ここに尊敬の念を込めて深く感謝申し上げます。
ということで、昭和4年の新田町の街の並びを掲載させていただく。
真ん中を通っているのが旧東海道。右に東西に走る(伊勢電鉄)のが現在の1番街通り。ここに諏訪驛があった。
中央に水谷仏具店がある。鉄次郎はお祖父さんの名前で、桑名からここへ来たのは明治の中頃だった。新参者である。
諏訪神社から北へ、米角屋さんがあってその隣に巴軒というカフェがあった。そして西新地へ向かう。