昭和7年の空撮でゴザイマス。昭和7年4月10日夜半、文豪 丹羽文雄氏が崇顕寺からこおりを担いで家出をされた年です。前に、菜の花が満開の暗闇を駅へと走ったと書きましたが、意外に田畑は少なそうです。それよりなにより、丹羽文雄氏には、故郷の菜畠が印象に残ったのでしょう。父親の顔と共に・・・。
この年1月、上海事件が起きています。前年には満州事変が勃発、急速に太平洋戦争へと向かう頃です。3月には、傀儡政権である満州国が建国され、5月には5・15事件が起きて犬養首相が暗殺されます。
四日市では3月に四日市銀行が預金の払い戻しを停止し、4月になると休業します。一方、豪州の定期航路船の四日市港寄港が復活したり(10月)、四日市倉庫専用の繋船岸壁が完成されたりして(12月)、産業面での港の動きは活発でした。