次は“タコ入道”。三重として掲載しております。
1.うなぎが三匹およいでて
2.石ころ三つころがって
3.雨がザンザカふってきて
4.小雨がしとしとふってきて
5.おっとたまげたタコ八べい
静岡ではこう歌ったそうです。
1.丸てん丸てん 三角てん
2.波に波に ふんわりと
3.雨がザーザーふってきた
4.せんたく物に 虫がつき
5.アッという間に タコ入道
“伝承遊び考 1.絵かき遊び考”を書かれた加古里子氏は、後記として次のように述べられています。
「人間の子は、他の動物に比し「早産」とよばれるくらい、未熟未完成で出生する。したがって周囲の大人などによって、保護愛育されなければ、生命の維持が出来ない。しかし間もなく、数多くの経験と失敗を重ね、自分の好みや楽しみを増やしていく。そして家庭や地域の状況や、周囲の同輩や友人たち、さてはその時の自然や社会の動向の中で、遊びを知り、その楽しさに連れて心身を使い、考え、学び、鍛え、未知の経験と満足と疲労を得て、ここち良い睡眠により次の日を迎え、成長してゆく。
見方を変えれば“遊び”は、成長していった子どもたちの“排泄物”といってもよいだろう。“子供をよく知りたい”と思っていたわたくしにとって、この“排泄物”に接するのはこころよい愉悦、至福の時間であった。」