旧東海道筋に位置する“表参道スワマエ商店街”の歴史は古く、明治時代にさかのぼります。スワマエ、じつは東海道の43番目の宿場である四日市宿の外。つまり南のはずれであり、職人が物づくりを続けながら商いをする静かな通りでした。
昭和30年代初めのスワマエ通り
戦後、街の再構築化とともに高度成長期に乗り、中心市街地からはややずれていたものの、駅と繁華街を結ぶ通りとして、いつもたくさんのお客様で賑わっていました。
昭和20年代後半のスワマエ通り
ところがモータリゼーションと大型店の進出により、商店街通りは静かになっていきます。そして、2010年2月になって始まったコロナ禍でますます人の流れは少なくなってしまいました。
今、商売を続けている店舗は、20年前には40店舗以上でしたが、現在は22店舗となっています。店主の高齢化、店舗の老朽化、来店手段が悪い等、衰退の原因を挙げればきりがありません。実入りの少ない商売を次世代に譲る自信がなかったからでしょう
しかし、私たちは知っています。どうして今まで営業を続けてこられたかを。よりお店を知ってもらい、愛着を持っていただき、お客様との対話を大切にしながら、お客様の立場にたった商品を提供していけば、必ず存続の道は明るいものになることを信じています。
私たちは今回のコロナ禍を、チャンスととらえています。各店舗が、密を避けながら、マスク、消毒等の対策はもちろんですが、GoTo商店街を活用して、商店街の成り立ちを紹介し、各店舗に親しみを持っていただけるような“動画”を配信出来れば、必ずお客様は来店していただけます。地元のメディアとして定着している“四日市CTY”での放送、並びにフェイスブック、ブログ、ツイッター等のあらゆる配信手段を使って動画の広報に努めます。動画が面白くなければ、役に立たなければ、感動しなければ、二度と見ていただけません。そこでインパクトのある動画を作成。題を“花の四日市 スワマエ商店街 新型コロナ退散編”として、2部構成で公開します。
第1部は“スワマエ通りの歴史編”で、冒頭、巨大な機関車が、スワマエ通りの諏訪神社方向から汽笛を鳴らして爆走してきます。これは静止画面をつなげて機関車の接近を音響とともに表現。続いて、通り中央を横切る動画を挟んで、南方向へ静止画を重ねて去って行くシーンを作ります。静かになった通りをゆっくりと映します。ここで音声と画像で解説が入ります。
商店街の紹介の後、第2部は“個店紹介”です。約1分間の動画でお店の強みや一押し商品を紹介します。店主は妖怪のコスチュームで登場し、コロナ退散を念じます。念じ方は様々。念仏を唱える、タップダンスを踊る、口パクで歌をうたう、黙ってひたすら仕事をする、フラメンコを踊る、ラジオ体操をする、上を向いて早口言葉を叫ぶ、一回りして自分の名前を繰り返す、空中を浮遊しながら“おいで おいで”をする等、各々が愛嬌のあるしぐさで“コロナ退散”“来店ウエルカム”を発信します。
後日、「動画、面白かったよ!」と言って来店されたお客様には粗品を進呈します。粗品は、諏訪神社でご祈祷済みのコロナ退散のお札と植物の種で、環境にやさしく手渡すときに話題が生まれるような品であればと思います。
GoTo商店街をチャンスととらえ、商店街のメンバーが笑いで団結できるように頑張ってまいります。