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四日市湊物語⑯その5

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一方、浜街道から直角に分かれて築港に至る幹線道路に架けられた可動橋の臨港橋は、昭和7年8月に竣工した。径間72,7メートル、幅5,8メートル、工費7万2千円の巨費を要したが、これを四日市倉庫㈱(社長 熊沢一衛氏)と別会社の四日市臨港会社(社長 熊沢一衛氏)両社の全額寄付によって完成し、四日市港の二大名物として全国に名を挙げたのであった。

千歳運河に架かる臨港橋と鉄道可動橋(昭和10年)

初代の臨港橋は、橋面が木製で、中央の車道部分が木塊舗装、目地は加熱アスファルトの充填、歩道部分は板張りであった。

臨港橋特色の大型歯車(向こうに末広橋梁が見える)

昭和38年に架け換えた二代目臨港橋は、ヒンジ(蝶番のような働きをするもの)が東側に替わったほかは初代の橋とほぼ同寸で、石川島造船所で造られた。分かりました!上がる支点が反対になりました

昭和60年頃の二代目臨港橋(四日市港管理組合写)

平成3年10月、石川島播磨重工で完成された可動橋は、長さ72,6メートル、可動部26,4メートル、幅11メートルで全長は変わらないが、可動部分と幅員は約倍になっている。開く角度は70度、2分30秒で全開する。(メチャクチャ上がっております)70度だからこんなものですか?

橋が上げられたところを撮ることが出来た(2015年1月11日 の稚拙ブログより)※この時上がった角度はこんなものでした。通過する船が小さかったからか?

2015年1月11日のブログ記事一覧-花の四日市スワマエ商店街 (goo.ne.jp)

二代目臨港橋が、初代に比べてやや使用期間が短いのは、自動車交通量の増加と車輛の大型化による橋の傷みが原因であった。ともあれ、四日市港に可動橋が現在二つも活躍していることは、全国的にも珍しい、誇り高い“息吹”であるといえるのである。

橋の中央に操作場がある

    椙山 満氏著 四日市市史研究 第7集より

特別付録:北野保氏の“よっかいち歴史浪漫紀行”に、末広橋梁通過中の貨物車の写真が掲載されていました。


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