昭和21年封切られた片岡千恵蔵の“多羅尾伴内シリーズ”は、東映でなく大映作品だった。米進駐軍の指導で、当分は刀を振り回す作品は禁止となり、このシリーズが考案されたのだった。しかし、大映の永田社長は「多羅尾伴内ものなど幕間のつなぎであって、わが社は今後、もっと芸術性の高いものを製作してゆく所存である。」と言明した。
東映作品
これに対して激怒した片岡千恵蔵は「わしは何も好き好んで、こんな荒唐無稽の映画に出ているのではない。幸い興行的に当たっているので、大映の経営上のプラスになると思ってやっているのに社長の地位にあるものが幕間のつなぎの映画とは何事だ。もう伴内ものは絶対に撮らない。」と断言した。こうして千恵蔵と永田社長は決裂し、大映の伴内シリーズは興行的に成功しつつも『七つの顔』『十三の眼』『二十一の指紋』『三十三の足跡』の4作品で打ち切りとなった。(ウィキペディアより)
作品は“二十一の指紋”昭和23年大映作品。大友柳太郎が警察役になっている。4作品の後、片岡千恵蔵は東映で、多羅尾伴内シリーズを撮ることになる。今見ると鑑賞に堪えがたい・・・というと片岡千恵蔵に怒られるか?
昭和23年の東京の風景 汽車が通る瓦礫の残る道
真ん中が大友柳太郎
ある時は 片目の運転手、ある時は腹話術師、ある時は多羅尾伴内、そしてその実態は、フジムラタイゾウだ! 大友君と東映へ移る!