“旧四日市を語る 第二集”に、水谷さんが西町駅のことを書いてみえる。今は幻の駅となっている。
昭和21年の空撮より
西町駅は三滝川の右岸堤防沿いで明治橋と隣接した位置にあり、各駅停車専用駅であった。戦後は川越、町屋、揖斐川駅と共に廃止された。西町駅は上り線の次の川原町駅とは駅区間距離で最短距離であったと思う。乗車券は委託販売の形で売っていて、駅員の居ない駅であった。また、この駅のホームの長さが車両一台分ぐらいであったので、運転手が未熟であると、時々行き過ぎてバックして乗客を降ろしていた。たまに、二両編成であったりすると、下り線の場合は二両目に乗っていると、前の出口は道路上でよく道へ飛び下りたりした。後部の出口は勿論三滝川の鉄橋上にあるため、不慣れなお年寄りが「降ろしてください」と叫びおろおろしている光景をよくみかけた。(上り線は各駅停車「現在の普通電車」の桑名行が多かった。下り線は桑名発各駅停車塩浜行、白塚行、津新町行であった。)
明治橋下の地蔵堂
坂を上る この正面に西町駅はあった
明治橋南詰から近鉄四日市駅方向(南)を見る
東向き 右下が西町 左に三滝川 昔の堤防沿いの道