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Channel: 花の四日市スワマエ商店街
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昭和の消えた仕事図鑑 ①

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図書館で借りた本より

昭和の仕事は、マニュアルにとらわれた無機質な人と人との関係ではなく、仕事を通してぬくもりや感情を交換する関係をベースに成り立っていた。それは仕事にかかわる人もお客も孤独ではなかったことを意味する。今より不便で、効率は悪かったが、そこには人がいた。人を介して仕事が成立していた。だから人を大事にした。人を大事にする精神は、同じようにモノも大事にした。昭和を生きた人達はおしなべて「勿体ない」という言葉を使った。品物を大事に使い、故障すれば修理して使い、簡単に新しいものと替えることをしなった。そこに昭和を支える精神があったといえるだろう。 原書房刊“昭和の消えた仕事図鑑”澤宮 優=文 イラスト=平野恵理子より

氷売り・・・リヤカーで暑さを避けるため、麻布のようなものをかけて配達され、荒い目ののこぎりで、シャッ シャッと気持ちよく氷を切っていた。冷蔵庫の上の段に氷を入れ、下に冷やすものを入れた。冷蔵庫に頭を突っ込んで、カンナのような丸い容器で氷をかく。麦茶に砂糖を溶かしたものをかけて食べた。

イラスト:平野理恵子さん

富山の薬売り・・・家庭用常備薬の入った箱を各家庭に置いていき、定期的に訪問して支払いと補充を行った。商品は、半魂胆、実母散、救命丸、解熱丸、熊肝円(ゆうたんえん)等。紙風船や巻き鳥(吹き戻し)の玩具を貰えるのが楽しみだった。今でも健在。

イラスト:平野理恵子さん

ロバのパン・・・ロバや馬に荷車を引かせて、パンを売りに来た。テーマ曲は今でも思い出す。買い求めたことはないが、米粉で作ったパンのようだった。その後、ロバのぐわいが悪くなったのか、自転車で引いていた。

イラスト:平野理恵子さん

鍛冶屋・・・親戚の家の前に鍛冶屋があって、いつまでも飽きずに眺めていた。ふいごで空気を送り、真っ赤になった鉄を、火花を散らしてたたいていた。農機具の修理だったようだ。

文選工・・・印刷屋さんでは、インクだらけの手で、棚から鉛の活字を拾っていた。自慢げにカチャカチャっと箱に並べて、大きな輪転機にかける。今では見られなくなった。

イラスト:平野理恵子さん

ポン菓子屋・・・今でもイベント時にみられる。圧力釜に米を入れて熱し、バルブをハンマーでたたいて一気に減圧させると、爆発音とともにふっくらしたコメが噴き出す。1斗缶に水あめを入れてかき混ぜると出来上がり。出来たてが菓子屋で売っているのよりおいしかった。お米を持っていくと分けてもらえた。パッカンとよんだ。

後半につづく

<付録>風に吹かれて♪  

風に吹かれて/ 歌詞 - YouTube

<もひとつ 付録> アリスの“遠く出来て気を聞きながら”  機関車の走る画像がクリアで素晴らしいです。

遠くで汽笛を聞きながら アリス - YouTube


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