小松崎茂氏は“少年マガジン”昭和43年12月20日号の、特集“世界大終末”の中で、未来の地球への警告画を描いている。
『水中幽霊都市』
地球の気温は毎年少しずつ上がっている。上がり続ければ、やがて北極や南極の氷が解けて海面は上昇する。関東地方の大部分は海中に沈み、人間はエラ呼吸器を手術で植え付け、水中生活に適した体に変えていくだろう。廃墟となったビルには、巨大化したイカや得体のしれない生物が住み着くようになる。
『TOKYO大火山』
ある日、地球のいたるところから真っ赤に燃えた溶岩が噴出した。地球のマグマが膨張して地上に噴出したのだ。東京は焼けただれた砂をかぶり、少数の人だけがやっと生き残れた。この人たちに、国連がホーバークラフトで月に一度食料を持ってくる。
『海底砂漠』
地表の三分の二を覆う海の水が、地殻の中の巨大な割れ目に吸い込まれてしまった。水がなくなったので蒸発が止まり、雨が全く降らなくなった。世界の海は、水がほとんどなくなって、海底の泥が顔を出した。泥は深さがあり、風船をつけなければ歩くことができない。泥が乾くにつれ地上はものすごい悪臭が漂い始め、人々は水を求めて争い続けるようになった。