1年ほど前に“ヒューゴの不思議な発明”という映画が封切られました。公開当時はハリーポッターと同類の映画と思っていましたので、気にも留めていませんでしたが、監督マーティンスコセッシの名前を見てDVDの鑑賞となりました。
“ヒューゴの不思議な発明”は不思議な映画です。場面展開の予想がつかない。主役の子供が利発そうで良い。1930年代のパリ、モンパルナスの駅舎の風景が美しい。映画黎明期の生き生きした雰囲気が伝わってきます。
駅の時計台に隠れて暮らす孤児ヒューゴはイザベルと出会い、彼女の持っていたキーを使って、父の残した機械人形を修復することに成功します。
機械や時計の歯車をいじることの大好きなヒューゴはイザベルにこう話します。
何にでも目的がある 機械にさえ
時計は時を知らせ 汽車は人を運ぶ
みんな果たすべき 役目があるんだ
壊れた機械を見ると
悲しくなる
役目を果たせない
人も同じだ
目的を失うと
人は壊れてしまう