日活映画“拳銃無頼帖シリーズ”は昭和35年に赤木圭一郎主演で4本製作されている。“抜き打ちの竜”“電光石火の男”“不敵に笑う男”“明日なき男”このうちの第2作が四日市を舞台としている。
しかし、1年間に4本とは、乱作である。が、驚くのはまだ早い。通称トニーこと赤木圭一郎は昭和33年日活入社。超売れっ子となった昭和35年には“霧笛が俺を呼んでいる”など12本の映画に主演している。
“電光石火の男”は、赤木圭一郎を主人公に、二谷英明、浅岡ルリ子、宍戸錠、菅井一郎、藤村有弘、吉永小百合(新人)らが出演している。
ムショ帰りで拳銃使いの丈二は、殺し屋の五郎(宍戸錠)と敵対しながらギャング組織と闘う。堅気になりたいと思いつつ拳銃を握ってしまう。キャバレーがあって、楽団の前で外人の踊り子がショーをみせ、キャバレーの奥にはやくざの事務所があるという、昔、外国映画で観たのとよく似たパターンである。
撮影から50年以上経過しており、当時のロケ状況は、地元本町商店街でも今や伝説と化している(浅岡ルリ子が来ていたのだから、すごい騒ぎだったろう)。何度も言うが、今日でも美しい映像で見ることが出来るのは驚嘆に値する。
赤木圭一郎は翌36年2月。撮影所内でゴーカートに乗り、アクセルとブレーキを踏みちがえて時速60キロで倉庫に激突して亡くなる。享年21歳。あまりにも早い死だった。
旧港の風景
現在の旧港
旧港に続く高砂町
現在の高砂町
相生橋から東へ渡る
現在の相生橋付近
橋詰の東北側
親分の事務所は空き地に…
相生橋の南東側
現在は埋め立てられ公園に・・
※ 現在の本町プラザ。当時は熊沢ビルで四日市警察署があった。
※ 湯の山の御在所岳山頂。ここで赤木圭一郎と浅岡ルリ子が会い、そこへ宍戸譲が出現!決闘となる!