商店街支援センター様のご指導で進めている“平成26年度 商人塾”。いよいよ最終回が2月3日となった。塾長として何らかの反応を示さなければならない。そこで一つの案を思いついた。勿論、一笑に付されるに決まっているが、何の知恵も無いよりは多少ましだろう。無視を承知で自己満足をさせていただきます。お付き合いください。
92回目になった“New四日市宿Thaぷれみあむ”。この日も四日市商工会議所設置の目安箱には三通の応募用紙が届けられていた。
事務局で精査された三つの案件はこのまま選考委員会へ挙げられることとなり、その日の午後1時30分より3階会議室において委員会が開かれた。今回の選考委員は、行政より2名、識者2名、商店街より2名の構成で、公募による聴衆者は10名までが許可されている。この日は6名の一般市民が入室した。
“ぷれみあむ”三つの案件は、うまいもん処 ○・○○仏具店・戝前工房の三店舗。今回は、たまたま小売店に集中した。
“New四日市宿Thaぷれみあむ”は、今まで数多くの名所や名産品等を紹介しており、今や四日市を訪れる人にとっては必要不可欠なツールとなっている。季刊冊子“New四日市宿Thaぷれみあむ”をはじめ、広報よっかいち、中日新聞、CTY、三重テレビ、CBCラジオ、タウン誌等で紹介されていて、年2回の公認イベントも開かれる。認定されるとたちまち評判となり、訪れる人は確実に倍増している。(例・前まで2名の訪問客がその日から4名になる)それを狙っての○○仏具店の応募と推測できる。
選考委員長挨拶の後、早速審議に取り掛かった。
第1の案件 うまいもん処 ○
委員二名から体験談が話された。「ここで出される料理はすべてに愛情と工夫が凝らされている。串カツや手羽先などの揚げ物も、揚げたあと煮込んであり、味は優しく柔らかい。刺身も新鮮で量にも満足。お酒の種類も多く、こだわりの梅酒など女性客に対しての配慮も行き届いている。この点では委員すべてが認定の方向なのだが、店舗周辺で客引きが目に付く。これはこの店の責任ではない。今後、露地の散策が楽しくなるようなまちづくりが期待される。
第2の案件 ○○仏具店
○○仏具店は論外である。近年核家族化が進み葬儀にまつわる相談が増えているにもかかわらず、当店は対応に不親切で、古い商品そのままの日常を繰り返している。商品は生き物であり店舗内は日々変化していなければならない。店舗は古くてもよい、ただ掃除が行き届いており、店主の工夫と配慮が店全体から感じられなくてはならない。
店内
オリジナルこけし
第3の案件 戝前工房
東北地方の“こけし”が何百と集まっている戝前工房。ここを選考委員会で訪ねてみることとした。こけしの歴史は意外に新しい。江戸末期、それまでは幼児の玩具として作られていたもの(握りやすい形)が、湯治客を当て込んで縁起物として温泉地で売られるようになった。こけしは「伝統こけし」と土産物として全国で売られている「こけし人形」に大別される。他の玩具に押され衰退の一途をたどった「伝統こけし」は、大正期に一部の趣味人に認められるようになった(第1次こけしブーム)。その後、「こけし人形」に圧倒されながらも細々と生き永らえてきたが、近年、第2次こけしブームが訪れているという。店主の戝前さんは、十数年前東北の地を訪れ、すっかりこけしの魅力に憑かれたという。その愛らしさ、古さを感じさせない洗練されたデザインと、こけしの魅力は奥深い。産地は東北地方を中心に鳴子温泉等十一か所に及ぶが、土地土地により形や絵柄には特徴があって、今でも各地の作家がしのぎを削っている。戝前工房では、産地と連絡を取り、店主自らがデザインした創作こけしを有名作家に依頼し、伝統を踏まえつつ斬新なこけし作りに取り組んでいる。古くて新しい創作こけしに触れて、魅力を感じていただければと戝前さんは語る。
即、完売でした
選考委員6名は、実際に工房を訪れ、現地を見、店主の話を聞き、商品に触れて判断、戝前工房は、第196回の“New四日市宿Thaぷれみあむ”に認定された。
表彰式は、エキサイト四日市・バザール三滝ステージで行われ、オバマ大統領より、店頭に張るゴールデンプレートとチンポコ型のゴールドトロフィー(現物は非公開で擦ればご利益があり擦るほど黄金色が増す)、そして表彰状が授与された。戝前工房は、今後5年間にわたって、その後の経過が調査され宣伝され続ける。
四日市を訪れる人々が納得し満足できるものを、掘り起こし、紹介し、育てる“New四日市宿Thaぷれみあむ”委員会の活動は、今日も続く。