本日の中日新聞に、ろうあ者が体験した終戦のことが掲載されていました。
9月上映の作品が、松山善三監督“名もなく貧しく美しく”で、同じ境遇の話なので、紹介します。
この映画は、昭和36年に作られた東宝作品です。私が小さいころ母親と弥生館へ出かけました。赤ちゃんが亡くなる場面を悲しく記憶しています。なぜ、ろうあ者という社会的弱者同士が夫婦になるのか堪らない気持ちでしたが、再度鑑賞して、前向きに、助け合って生きる二人の姿に感動しました。
松山善三は木下惠介監督に認められ“カルメン故郷に帰る”のシナリオに携わっています。奥さんは高峰秀子。この作品で監督デビューして毎日映画コンクールとブルーリボン賞を受賞しています。
その他の作品に「ふたりのイーダ」「典子は、今」「人間の条件」「人間の証明」「恍惚の人」などがあり、美空ひばりの歌唱により知られる「一本の鉛筆」の作詞も行っています。
主婦の秋子(高峰秀子)は、幼い頃に病気で聴覚を失っていたが、ろう学校で手話を学び、人の唇の動きを見て会話することもできた。太平洋戦争の末期、空襲に合い、焼け後で赤ん坊を保護し、嫁ぎ先に連れ帰った。だが、冷たい家族は明子の留守に赤ん坊を孤児の収容所に入れてしまった。この赤ん坊が立派な青年になって最後に顔を出します。松山善三監督の“名もなく貧しく美しく”は9月25日に上映いたしますので、是非ご参加ください。
今回の映画鑑賞会は、来年3月まで続けさせていただきますので、どうかよろしくお願い申し上げます。次回の上映予定は、9月25日“名もなく貧しく美しく”・10月23日“祇園囃子”・11月27日“第三の男”・12月18日“三十四丁目の奇跡”を予定しています。28年1月~3月はいまだ 楽しく 決めかねていますので、ご希望があればお聞かせください。