「おくりびと」を撮った滝田洋二郎監督は、富山県高岡市出身である。高岡といっても近年合併した旧福岡町で、高岡の外れにあたる。監督は最近、短編で高岡市のコマーシャルをつくった。高岡市に働く外人青年が日常の中でさまざまな地場産品に触れていく物語で単なる観光宣伝に終わってないということだ。
四日市もストーリー性を持つ短編で、街を宣伝してはどうだろうか?“藁の盾”でトラックが暴走したり、“末広橋梁”でゴルゴ30がライフルを発射したり・・・。
“おくりびと”の原作は、青木新門著の「納棺夫日記」で舞台は冨山だが、映画では山形となっている。
「納棺の手引き」が撮影された酒田港座は、2002年に閉鎖されていたが、この映画により2009年に映画や催事会場として再開された。(山形県酒田市日吉町1丁目)
“鶴の湯”は現在、庄内映画村に移築。主人公、小林大悟と美香の住む“スナック和”は「上野コンチェルト館」として公開されている。(山形県上山市栄町1丁目)
ユニークな建物である旧割烹小幡だった“NKエージェント事務所”は2009年より内部が一般公開された。(山形県酒田市日吉町2丁目)
映画のご縁が、街の活性化に結びついたよい例である。
ちなみに、映画ロケ誘致を逃した冨山県では、県議会の席で担当課長が後悔の答弁をした。