土地の低い中心商店街は、数年に1度は浸水した。昭和35年7月9日、辻さんは、カメラを持って諏訪新道へ出かけた。八百八食料品店前から東方向にカメラを構える。写真中央に円形屋根の“ぜんざいのうまいや”赤や青のネオンまばゆい食堂だった。道路を横断してアーチがある「四日市名物 へのへのもへじ(うまいや)のマーク」。その左に“スギノトーキ”、“川口屋呉服店”“水谷理容店”と並ぶ。
昭和21年の名古屋タイムスより
東海銀行前まで進んで、西を振り返り“岡本総本店”を撮る。左に広告塔が立つ。上にスピーカーがついていて大きな音で宣伝を流していた。映画“第三の男”では、広告塔の下に扉があり下水道へとつながっていたが、諏訪新道の広告塔にはそんな様子がなかった。“岡本総本店”から西へ“谷楽器店”、“香久屋文具”“酒重荒物”“福田メガネ”と並ぶ。
再び、東海銀行前から東を撮る。東海銀行東側は、昭和21年当時“マルミヤ洋服”だったのが諏訪栄町へ移転したためパチンコ屋になっている。
右上の中部中学校は誤り 中部東小学校(現在の中央小学校)