10月28日“寅次郎恋歌”を上映させていただきました。15時ころから降り出した雨は、上映時刻に合わせたかのように(今回の作品も雨のシーンで始まりましたが・・・)土砂降りとなりましたが、45名の方にご参加いただきました。感謝です。早速、感想をTさんからいただきました。ありがとうございました。
この作品には結構名を知られた俳優がチョイ役で数多く出演していますね・・・吉田義夫、穂積隆信、津坂匡章、我次郎etc、大御所 笠智衆に至っては台詞ひとこと、参道を通過中、池内淳子と挨拶を交わすのみ。
それに引き換え、圧倒的な存在感で出てきたのが真っ黒い煙を吐きながら迫ってきた汽車。時にはピーッというセリフ入りで・・・
昭和40年代半ばの情報伝達手段は・・・急用にはまだ電報が使われていたのですね。一方、電話の使い勝手はどうかというと、市外通話の時は、昼間の料金はとても高かったんですよね。
それで思い出しました。知り合いの男性が東京に居る恋人へ長電話をしたら、目玉が飛び出るほどの額だったと苦笑していたのを。
町内の付き合い方について・・・余程込み入った話でもない限り縁側とか店先(玄関先)で済ませていたのですね。他人様には必要以上に立ち入らないという姿勢が好ましいです。
ラストシーンでは日本の原風景が目の前にパーッと広がって、とても心地よかったです。甲州街道のどこかに、まだこのような景色が残っているのなら、是非一人旅を楽しみたいものです。
今回のテーマは“放浪と定着”。最後、旅立つ寅はさくらに問いかけます。
寅 「あんちゃんのこんな暮らしがうらやましいか?」
さくら「一度はお兄ちゃんと交代して、あたしのこと、心配させてやりたいわ。寒い冬の夜こたつに入りながら『ああ、今ごろさくらはどうしてるかなあ』って、そう心配させてやりたいわよ」
寅 「そうかい、さくらすまねえ」