辻さんが残された昭和30年代の諏訪駅前商店街。15年ほど前にスワマエのイベントで考えたコメントを再掲載したいと思います。
カンバック!昭和商店街 その1 すずらん通り
昭和33年3月15日。諏訪中通リ(現在のすずらん通り)、夜の風景だ。
東から北京飯店、笹井屋、岩田洋服店と並ぶ。北京飯店の場所には戦後の数年間、白揚書房があった。笹井屋は奥と二階が高級レストランで、入口には池があった。現在、解体工事にかかっている様子だが、池の跡には難儀している様子だ。
夜の街路は、春の訪れを告げる雨に濡れている。自転車の同業者と話をする北京飯店の店員。テイクアウトにまんとう・しゅうまい・中華すしとある。中華すしとは一体どんなものだったのか?
勤め帰りの人も立ち話をしている。どこかの店へ食事にでも入るのか?自転車とスクーターが目立つ。自動車の普及にはまだ期間がある。私の父も配達のほとんどをスクーターで済ませ、大きな仏壇は運送屋に頼んでいた。お客様から祝儀の出る仕事に運送屋さんは喜んで来てくれた。雨が上がって、夜の街歩きに楽しい季節となっていく。