昭和22年11月4日付 伊勢新聞より
『千万円の豪華絵巻 四日市復興まつり閉幕』歓喜と希望を爆発させて1日から盛大に挙行された四日市復興まつりは3日その華やかな幕を閉じたが、最終日の3日は三重軍政部ヴァーン隊長、ウイルソン副隊長両夫妻が市役所の復興まつり本部へ臨席、本部広場へ朝から続々と練り込む各町の山車や練り物を興味深く観覧、大名行列などを愛用のカメラに収めて大満悦。
一方街はこの日も1,2日をしのぐほどの雑踏ぶりで3日間の人出は30万人を遥かに上回るものとみられる。特に2日、省線四日市駅(国鉄四日市西駅)では、乗降客1万1674名、近鉄四日市駅が2万6052名、同諏訪駅が1万4001名で平日のいずれも2倍半から3倍の数字を示した。また、3日間に市当局、各町内、一般家庭などで消費された費用は1千万円を超えるものと推定されインフレ時代にふさわしい豪華版だった。
このほか、新聞に掲載されなかった行事に・貿易見本品即売会(於・第3小学校 現在の納屋プラザ)
・ミシン展示会(於・第5小学校 現在の中央小学校)
・民族玩具展覧会(於・富田 伊藤吉兵衛氏宅)
・輸入食品調理講習(於・諏訪公園)
・市民美術展(於・日永公民館)
・職場芸能大会(於・海山道劇場 富田小学校)
・宗教平和展(四日市警察署・現在の本町プラザ)
尚、祭りの実施計画書には、“実施目標”として「戦災、終戦以来行き詰まり感のある物心両面の生活に対し、明朗闊達の息吹を与え、復興意欲の躍動に資すること」とあった。