昭和35年は、安保闘争(5月)が起きて、国会を17万人のデモ隊が囲いました。7月には池田勇人内閣成立、10月は、浅沼社会党代議士が壇上で刺殺され、全国のテレビで衝撃的報道がされました。四日市は企業の進出や増設が 次々に進められています(味の素、高分子化学、松下電工、江戸川化学、日本合成ゴム、三菱油化)。また、八幡製鉄四日市進出の計画があったようですが、調査に終わっています。近鉄百貨店開業(5月)、名四国道起工(6月)、四日市商工会議所新屋舎竣工(8月)と、明るいニュースが続きました。
前年創刊の「少年サンデー」に藤子不二雄が長編冒険漫画『海の王子』を連載。この作品が、藤子不二雄 両氏にとっては初めての単行本となりました。トキワ荘の時代で、石森章太郎や赤塚不二夫らも住人でした。
2016年7月8日のブログ記事一覧-花の四日市スワマエ商店街 (goo.ne.jp)
2016年7月10日のブログ記事一覧-花の四日市スワマエ商店街 (goo.ne.jp)
テラさんこと寺田ヒロオは『スポーツマン金太郎』を「少年サンデー」に、昭和34年~38年まで連載しています。金太郎や桃太郎が当時の実在する野球選手と対戦する物語で、昭和34年第1回講談社児童まんが賞を受賞しています。
松本零士(当時は松本あきら)は『緑の天使』をわかば書房から出版、ロマンティックで抒情的な作品で頭角を現しています。(後の銀河鉄道999)
水木しげるの『鬼太郎夜話』は、後の「ゲゲゲの鬼太郎」と異なり、正義の味方のヒーローではなく、状況に流され、素直さとずるさを併せ持った、人間的で近親感を持った鬼太郎でした。墓場の鬼太郎からゲゲゲの鬼太郎へと成長していったのです。
昭和32年からラジオドラマ化、40年からはテレビでも放映された『アッちゃん』は、「週刊朝日」で連載されました。平凡なサラリーマン家庭の日常を描き“ソニー坊や”としてソニーのキャラクターに採用されています。・・・そういえばよく見かけた懐かしいアッちゃんです。「ベビーギャング」とともに、昭和36年第7回文芸春秋漫画賞を受けました。