“菜根譚”は中国の洪自誠が説いたもの。結構良い言葉が載っており興福寺館主の多川俊映氏が“心を豊かにする菜根譚33語”と題して祥伝社文庫で出版してみえました。ま、ちょこちょこっと拾い読みです。
・現代語訳・世渡りをするには、先を争うときに一歩を譲る心がけを持つことが尊い。この自分から一歩を退くことが、とりもなおさず後に一歩を進める伏線になる。人を遇するには、厳しすぎないように、一分は寛大にする心がけを持つことがよい。この人のためにすることが、実は自分のためになる土台となる。
・原文書き下し・世に処するに一歩を譲るを高しとなす、歩を退くるは即ち歩を進むるの張本なり。人を待つに一分(いちぶ)を寛(ひろ)くするはこれ、福(さいわい)なり、人を利するは実に己(おのれ)を利するの根基なり。
この世知辛い時代に、何を悠長なことを言っておられると思いがちですが、こんな時代だからこそ、ときには大きなひろい心で事にあたらねばならないと思うのです。
もういい歳ですから執着せず、次の世代につなげるチャンスがあれば、ドシドシ譲っていくことです。カナ?