山田洋次監督の“男はつらいよ ぼくの伯父さん”を観た。家出した満男と旅をつづける寅さんが、偶然にも佐賀の宿で顔を合わせるシーンがあった。こんなことはありえないと云われた。
このつくられた“嘘”の批判に対して、ある小説化がこう話している。「ハッピーエンドで終わる映画の嘘。確かに現実にはあんなことは起こり得ない。だけど、映画館の中で一瞬、幸福になれるためにあの映画は作られているんじゃないかな?」と山田監督は話す。
楽観主義が物事を動かしていくこともあるのではないでしょうか。悲観する材料はいっぱいある、悲観するのはある意味そんな難しいことじゃない。絶望することも簡単です。むしろ楽観することは大変なことなのです。でも楽観しなきゃ人間は生きていけないし、「何とかなるさ」という思いがなければ困難な状況を変えていく努力も出来ないですよね。