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Channel: 花の四日市スワマエ商店街
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レモン色のまち 第4回

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若かりし頃の辻俊文さんの写真です。

 

昭和三十一年八月三十日。夏の宵。諏訪駅跡の空き地で(東向)「歌のびっくり箱・クイズ合戦」という催事が行われた。主催は江田町発展会。諏訪駅から南、中央通りまでが江田町だった。諏訪駅から南西へ伸びる内部・八王子線跡地が江田町西部地域会と呼ばれていて、江田町は今の一番街を包括するほど広かったのだ。

 大勢の人が集まっている。前を陣取った子供たちがキャラメル欲しさに舞台へと群がる。

家にテレビは無い。暑さと退屈で街へ飛び出す。

 

解体準備が進む諏訪マーケット前。諏訪マーケットから西へ、らくだ洋服店、カメラ光映堂、やきそば柏屋と並ぶ。

 

昭和三十二年二月。諏訪駅が取り壊された跡に、広い空き地が残った。右西から、まるみやパチンコ店、スワン美容室の裏口、今村書店と並ぶ。その東に辻写真館へ抜ける狭い路地があって、奥に見えるのが諏訪劇場の大きな屋根だ。写真の左に諏訪百貨店が建っている。この道は、すでに取り払われている内部・八王子線沿いの道路だ。新しい駅へ通勤の人々がこの近道を通る。

 寒い日の午後。昼頃まで時雨れていた空がようやくあがった。ぬかるみの中を子供たちが遊ぶ。街のいたるところが遊び場になった。

新しく出来た空き地を、僕が走る。

だだっ広い空き地を二人乗りの自転車が通る。さてここは???


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